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虚偽中リスク陰謀論確実性:高

地球は平面で、球体説は隠蔽されている

公開: 2026-04-22

検証する主張

地球は球体ではなく平らな円盤であり、南極は外周を囲む氷の壁である。NASAや政府、科学者、航空・衛星産業はこの事実を隠している。

初出・流布状況

初出・起点
近代の地球平面運動は、Samuel Birley Rowbothamが1849年に小冊子『Zetetic Astronomy』を出し、1865年以降『Earth Not a Globe』として拡張した流れが初期の起点とされる。
流布時期
19世紀後半からZetetic SocietyやUniversal Zetetic Society周辺で流布し、1956年のInternational Flat Earth Society設立で再組織化された。2014年以降はYouTubeの動画・推薦経路、2017〜2018年の国際会議報道、SNS投稿を通じて再流行した。
流行範囲
英語圏を中心に、宗教的文字通り解釈、反科学・反政府、宇宙開発不信、QAnon周辺などのコミュニティで国際的に広がり、日本語圏にも翻訳・切り抜き動画やSNS投稿として流入した。
補足
古代から全員が地球平面を信じていたという説明は不正確で、古代ギリシャ以降の球体地球観や近代測地学の蓄積とは区別する必要がある。現代の平面説は、形状の主張だけでなく『球体説を世界的に隠蔽している』という陰謀論的枠組みと結びつくことが多い。

流布させた主体

  • Flat Earth Society系の団体・フォーラム
  • YouTube上の地球平面説チャンネルやインフルエンサー
  • 反NASA・反宇宙開発系の陰謀論コミュニティ
  • 宗教的文字通り解釈を掲げる一部の発信者

受益しうる主体

  • 地球平面説コンテンツで広告収益・投げ銭・購読料を得る発信者
  • 会議、グッズ、書籍、オンラインコミュニティで集客する運営者
  • 科学・政府不信を他の陰謀論へ誘導する代替メディア
参照: Internet Sacred Text Archive: Zetetic Astronomy, Earth Not A Globe

判定

虚偽確実性:高

サマリー

地球は完全な球ではなく赤道方向にわずかにふくらんだ回転楕円体に近く、測地・衛星観測・航法・天文学の多数の独立した証拠と整合する。平面説は観測の一部を切り出し、世界規模の隠蔽を仮定して説明するため、科学教育や制度不信への影響が大きい。

解説

NASAの地球ファクトシートでは、地球の赤道半径は6378.137km、極半径は6356.752kmで、扁平率も測定されている。NOAAの測地解説も、地球は極でやや平たく赤道でふくらむ形であり、実務上は楕円体やジオイドを用いて測量・GPS・標高を扱うと説明している。これは地球が平面であるという主張とは両立しない。さらに、船舶・航空・衛星測位、月食時の地球影、南北半球で異なる星空、世界一周航路などは、地球がほぼ球状であるモデルで一貫して説明できる。一方、地球平面説は『水平に見える』『地平線が曲がって見えない』といった局所的な体験を、地球全体の形状へ過度に一般化し、反証される観測をNASAや科学界の捏造として処理する。

拡散する理由

  • 日常感覚では地表が平らに見えるため、直感と結びつきやすい
  • NASA、政府、科学者への不信をまとめる象徴的な物語として機能する
  • 『自分で調べた』という探索体験が、共同体への参加感と自己効力感を与える
  • 動画や図解で単純な反論に見える素材が作りやすく、SNSで拡散されやすい

よく使われる論法・誤謬

自然・直感への訴え
  • !地面が平らに見えるという局所的な体験を、地球全体の形状の証拠として扱う
  • !曲率が肉眼で目立たないことを、曲率が存在しないこととみなす
陰謀論的推論
  • !衛星写真、測地、航法、天文学の一致を、世界規模の捏造として説明する
  • !反証が出るたびに、NASAや政府による隠蔽の証拠へ読み替える
情報の選択
  • !地平線や遠方船舶の見え方など、都合のよい観察だけを切り出して使う
専門知への不信
  • !測地学、天文学、航空航法、衛星測位を専門家共同体の権威主義として退ける

相関図

左: 論法・誤謬 中央: 主張 右: 拡散する理由

出典

タグ

#地球平面説#フラットアース#Flat Earth#NASA陰謀論#測地学#宇宙開発